ヴィッセル神戸・永島昭浩 引退試合(サッカー) VS京都/2000年11月26日 |
ガンバ大阪のFWとして、関西だけではなく、全国区で人気があった永島が遂に昨年ピッチから去った。ほっとすの活動とはリンクしないが、引退試合があまりにも劇的だったので、投稿させてもらう。サッカーファンからどさくさ紛れで、アクセスさせようという試みでは決してないよ。 |
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遂にこの日がやって来てしまった・・・。神戸のエース、永島昭浩の最後の晴れ姿だ。 思い返せば、友人のサッカーの試合を見に行った高校時代が彼との最初の出会いだった。残念なことに、彼は私を知らないが・・・。すんません、会ったじゃなく、見たでした。 友人の対戦相手だった御影工業高校のひときわ濃い顔をしたFWが、永島だった。 ガンバを経てヴィッセルで骨を埋めようとする永島の歴史は、私のサッカー観戦歴そのものと言って過言ではない。 記念すべき日を娘に味わってもらいたかったが、彼女は来場者プレゼントのタンバリンに心を奪われたようだ。 |
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試合は延長Vゴール。神戸が勝った。決めたのは永島だった。 野球で例えると「長島が引退試合で代打サヨナラ満塁ホームランを打った」と言えば、どれだけ劇的なドラマだったか、わかってもらえるだろうか。野球はおのれの一振りで決まるが、チームプレーで成り立つサッカーでは、奇跡的な演出だった。持って生まれた運なのか、生まれながらの役者だったのか。 で、すまんが試合の写真はない。あの瞬間を自分の目に焼き付けてこそ、財産になると思ったからだ。「THE LEGEND OF A HERO 13」。確かに伝説は生まれた。 |
試合後に引退セレモニーでは、花束を持った京都のキング・カズと、ユニホームを交換するシーンがあった。今思えば、あのシーンが、ヴィッセルのカズを暗示していたのだ。 夜のニュースでは、ナゼか永島よりカズのほうが、多く映っていたが、もう神戸の選手なので文句は言わない。 セレモニーも終わり、サポーター一人一人と握手する永島。 自分の目の前に彼が来た時、手を差し伸べて声を掛けた。「御影工時代からずっと見てきたよ」。 一瞬驚いた顔を見せ、やがてニコリと笑ってくれた。 この日、初めて私は永島と出会えたのかもしれない・・・。 |
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作・タケシ |